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寝ながら座りながらできる腸腰筋ストレッチ10選|姿勢別のやり方と続けるコツ

By 2026年8月3日8月 6th, 2026No Comments

腸腰筋は股関節の奥にあり、加齢や座位時間の長さで硬くなりやすい筋肉です。硬くなると姿勢の崩れやつまずきにつながることがあり、介護現場でも注目されています。この記事では姿勢別に10種の腸腰筋ストレッチを整理します。

この記事でわかること

腸腰筋ストレッチが姿勢や腰まわりの負担にどう関わるか

腸腰筋の役割と、硬くなると起きやすい変化、ストレッチが必要な人の特徴を整理します。

姿勢別に選べる腸腰筋ストレッチ10種

寝ながら・立位・座位・壁や椅子を使う方法まで、対象者の状態に合わせて選べる形で紹介します。

正しいフォーム・頻度・注意点

効かせるコツ、時間と回数の目安、安全に行うための注意点、あわせたい運動と生活習慣まで解説します。

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腸腰筋ストレッチは腰痛や姿勢改善に役立つ

腸腰筋は上半身と下半身をつなぐ深部の筋肉です。座っている時間が長いと縮んで硬くなりやすく、立ち上がりや歩行、姿勢のバランスに関わります。まずは腸腰筋の役割と、ストレッチで狙える変化、ストレッチを取り入れたい人の特徴を整理します。

腸腰筋は股関節と骨盤を支える筋肉

腸腰筋は「大腰筋」と「腸骨筋」を合わせた呼び名で、背骨の腰部や骨盤の内側から始まり、太ももの付け根の内側につきます。主な働きは股関節を曲げることで、足を持ち上げる動作や歩幅の確保に関わります。

立位で背骨と骨盤を支える役割もあるため、硬さや使いにくさが姿勢の崩れにつながる場面があります。デスクワークや長時間の座位で股関節が曲がった状態が続くと、腸腰筋は縮んだまま固まりやすくなります。

腸腰筋は体の奥にあるインナーマッスル(深層筋)で、表面から触れにくく、体幹の安定にも関わります。同じ股関節屈筋でも、表層の大腿直筋とは位置と働きが異なります。
補足 用語整理

腸腰筋ストレッチで得られる効果

腸腰筋が縮んで硬い状態では、骨盤が前に傾きやすく反り腰の姿勢になりがちです。ストレッチで股関節前面の伸張性を保つことは、骨盤の傾きを整え、腰まわりの負担軽減を目指すアプローチの一つとなります。

また、腸腰筋は足を前に振り出す動作に関わるため、伸張性と収縮の両方を保つことは歩幅の確保やつまずきにくさの土台になります。ただし、腰痛や姿勢の変化には筋肉以外の要因も関わるため、痛みが強い場合は医師や専門職への相談が前提です。

狙い関わる仕組み
姿勢の調整骨盤の前傾を整え、反り腰・猫背の姿勢バランスにアプローチ
腰まわりの負担軽減股関節前面の柔軟性を保ち、腰への集中負荷をやわらげる
歩行動作の土台づくり足を振り出す動作に関わり、歩幅の確保やつまずき予防を目指す

腸腰筋ストレッチが必要な人の特徴

日常の中で股関節が曲がった姿勢が長く続く人は、腸腰筋が縮みやすい状態にあります。以下に当てはまる場合、腸腰筋ストレッチを日課に取り入れる価値があります。

腸腰筋ストレッチを取り入れたい人
  • 1日の大半を座って過ごし、股関節を曲げた姿勢が長い
  • 反り腰・猫背が気になり、姿勢の崩れを感じる
  • 最近つまずきやすく、足が上がりにくいと感じる
  • 歩幅が狭くなった、歩くと腰が疲れやすい

高齢者の場合、足の上がりにくさやすり足はつまずきの一因になります。ただし、原因は腸腰筋だけではなく、バランス機能や筋力低下、疾患も関わるため、気になる場合は機能訓練指導員や医師への相談が前提となります。

姿勢別に選べる腸腰筋ストレッチ10種

腸腰筋ストレッチは、寝ながら・立位・座位・道具を使う方法に大きく分かれます。対象者の状態や環境に合わせて姿勢を選ぶと、無理なく続けられます。ここでは姿勢別に10種を紹介します。

寝ながらできる腸腰筋ストレッチ

床やベッドで行うため、立位が不安定な人でも取り組みやすい方法です。転倒リスクが低く、就寝前や起床後に組み込みやすいのが利点です。

1
仰向け片ひざ抱え(反対脚を伸ばす)
仰向けで片ひざを両手で胸に抱え、反対の脚はまっすぐ伸ばします。伸ばした側の太ももの付け根が軽く伸びるのを感じたら20〜30秒キープ。左右を入れ替えます。
2
うつ伏せ脚上げ(軽い反らし)
うつ伏せで両手を重ねてあごを乗せ、片脚をゆっくり床から持ち上げます。腰を反らしすぎず、太ももの付け根の動きを意識して数秒保持。腰に痛みが出る場合は中止します。

やりがちな失敗は、伸ばした脚のひざが浮いてしまうことです。ひざ裏を床につけたまま行うと、腸腰筋にしっかり伸張が入ります。

立ったままできる腸腰筋ストレッチ

立位で行う方法は、股関節を大きく後ろに引けるため伸張感が得やすいのが特徴です。ただしバランスを崩しやすいため、支えのある場所で行います。

3
立位ランジ(片足を前に踏み出す)
片足を前に大きく踏み出し、後ろ脚を伸ばして腰を落とします。後ろ脚の太もも前面から付け根が伸びるのを感じたら20〜30秒キープ。上体はまっすぐ保ちます。
4
立位で脚を後ろに引く
まっすぐ立ち、片脚をゆっくり後方へ引きます。骨盤が前に流れないよう、お腹に軽く力を入れて付け根を伸ばします。壁や手すりに手を添えると安定します。

立位ストレッチは反り腰になりやすい点に注意します。腰を反らして伸ばした気になると、腸腰筋への伸張が入らないため、骨盤を軽く後ろに倒す意識が大切です。

座ったままできる腸腰筋ストレッチ

椅子や床に座って行う方法は、立位が難しい人や、デスクワークの合間に取り入れたい人に向きます。転倒リスクを抑えながら股関節前面にアプローチできます。

5
椅子で片足を後ろに引く
椅子の端に浅く座り、片足を後方の床に引きます。上体を起こしたまま、引いた側の付け根が伸びるのを感じて20秒キープ。座面をしっかり支えにします。
6
床に座って片脚を後ろに伸ばす
床で片ひざ立ちになり、後ろ脚を伸ばして腰をゆっくり前に移します。前脚のひざが足首より前に出ないようにし、後ろ脚の付け根を伸ばします。

椅子を使う方法は、レクリエーションや個別対応の合間にも取り入れやすいのが利点です。座面の安定した椅子を選び、キャスター付きは避けます。

壁や椅子を使う腸腰筋ストレッチ

壁や椅子を支えに使うと、バランスに不安がある人でも姿勢を安定させながら股関節前面を伸ばせます。支えがあることで動作に集中しやすくなります。

7
壁に手をついてランジ
壁に両手をつき、片足を後ろに引いて腰を落とします。壁で上体を支えられるため、バランスを崩しにくく、後ろ脚の付け根に伸張を集中できます。
8
椅子の背に手を添えて脚を引く
安定した椅子の背に手を添え、片脚を後方へ引きます。手すり代わりに椅子を使うことで、立位が不安な人も安心して行えます。
9
椅子に片足を乗せて前傾
低めの椅子に片足を乗せ、上体をゆっくり前に倒します。乗せた脚の逆側の付け根が伸びます。腰を丸めず、骨盤ごと前に倒すのがコツです。
10
壁を背にして骨盤を整えるストレッチ
壁に背とお尻をつけて立ち、腰と壁のすき間を減らすようお腹に力を入れます。この状態で片脚を前に踏み出すと、後ろ脚の付け根が自然に伸びます。反り腰を意識しやすい方法です。

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腸腰筋ストレッチは正しいやり方と頻度で効果が変わる

同じ種目でも、フォームや反らし方、頻度によって腸腰筋に伸張が入るかどうかが変わります。ここではフォームのコツ、時間と回数の目安、注意点、あわせたい運動と生活習慣を整理します。

腸腰筋ストレッチで効かせるフォームのコツ

腸腰筋を伸ばす鍵は股関節を後ろに伸展させる動きです。多くの人が腰を反らして伸ばした気になりますが、それでは腰椎に負担が集中し、付け根の伸張が抜けてしまいます。

お腹に軽く力を入れて骨盤を後ろに倒し(骨盤後傾)、その状態を保ったまま脚を後ろへ引くと、腸腰筋の起始と停止が遠ざかり伸張が入ります。伸ばす側の付け根に「つっぱり感」が出れば正しいフォームの目安です。

効かせるフォーム
  • お腹に力を入れ骨盤を軽く後ろに倒す
  • 脚を後ろに引き付け根を伸ばす
  • 上体はまっすぐ保つ
効かないフォーム
  • 腰を反らして伸ばした気になる
  • 反動をつけてグイグイ伸ばす
  • 息を止めて力む

腸腰筋ストレッチの時間と回数の目安

静的ストレッチは、反動をつけずに伸ばした姿勢を20〜30秒キープするのが一般的な目安です。左右それぞれ2〜3回、1日1〜2セットを日課にすると取り組みやすくなります。

柔軟性は短期間で大きく変わるものではなく、毎日少しずつ続けることが土台になります。就寝前や入浴後など体が温まった時間帯に組み込むと、無理なく習慣化しやすくなります。

項目目安
1回の保持時間20〜30秒
回数左右各2〜3回
頻度1日1〜2セット・毎日が理想
おすすめ時間帯入浴後・就寝前など体が温まった時

腸腰筋ストレッチを行うときの注意点

痛みを我慢して伸ばすと逆効果になり、筋肉を傷めるおそれがあります。「痛気持ちいい」手前でとめ、伸ばしている間は呼吸を止めないことが大切です。

注意ポイント
腰や股関節に強い痛み・しびれがある場合は行わず、医師や専門職に相談します。
高齢者や立位が不安定な人は、壁や椅子を支えにして転倒を防ぎます。
反動をつけず、ゆっくり伸ばして戻します。

介護現場でストレッチを取り入れる場合、対象者の疾患や可動域制限を把握したうえで、機能訓練指導員や理学療法士(PT)・作業療法士(OT)が個別の状態に合わせて内容を調整することが前提となります。一律のメニューを全員に当てはめないよう配慮します。

腸腰筋ストレッチとあわせたい筋トレと生活習慣

ストレッチで柔軟性を保つだけでなく、腸腰筋を「使える」状態にすることも歩行動作の土台になります。あわせて簡単な筋トレと生活習慣を取り入れると相乗的です。

  • 椅子に座って片ひざを胸に近づける「もも上げ」で腸腰筋を働かせる
  • お腹の深層筋(体幹のインナーマッスル)を意識して姿勢を保つ
  • 1時間に一度は立ち上がり、座りっぱなしを避ける
  • 歩くときに少し歩幅を広げ、股関節を動かす意識を持つ

ここまで腸腰筋への個別アプローチを見てきました。近年は施設の機能訓練全体の設計として、MR(複合現実)やVR(仮想現実)技術を活用した運動課題や認知課題を組み合わせたプログラムも選択肢に入りつつあります。

介護施設向けの「リハまるLite」は、MR技術を用いた機能訓練支援サービスです。Meta Quest 3を使い、現実空間が見えた状態で行うため、立位や足踏みを伴う課題でも安全管理がしやすく、VR特有の酔いの心配が少ないのが特徴です。歩きながら花を摘む課題など、股関節を動かす運動と認知課題を組み合わせた内容を、利用者ごとに難易度を自動調整しながら提供できます。

介護施設向けに設計されたサービスで 、持ち運び可能でICT基盤が未整備の事業所でも導入しやすい設計です。ストレッチや個別体操と並べて、機能訓練の選択肢を広げる手段の一つとして位置づけられます。2025年4月には介護テクノロジーの重点分野に「機能訓練支援」が追加されており、こうした技術の活用が広がっています。

よくある質問

Q腸腰筋ストレッチはどのくらいで変化を感じますか

A柔軟性は個人差が大きく、短期間で大きく変わるものではありません。まずは毎日20〜30秒を無理なく続け、股関節の動かしやすさや姿勢の変化を数週間単位で見ていくのが現実的です。痛みが強い場合は中止し、専門職に相談してください。

Q高齢者に腸腰筋ストレッチを行ってもらう際の注意点は

Aまずは寝ながら・座位など転倒リスクの低い姿勢から始め、立位で行う場合は壁や椅子を支えにします。疾患や可動域制限を把握したうえで、機能訓練指導員や理学療法士が個別に内容を調整することが前提です。強い痛みやしびれがある場合は行いません。

Q腸腰筋ストレッチは腰痛に必ず効きますか

A腸腰筋の硬さは腰まわりの負担に関わる一因ですが、腰痛には筋肉以外にもさまざまな要因があります。ストレッチは負担軽減を目指すアプローチの一つで、必ず改善するとは言えません。痛みが続く場合は医師の診察を受けてください。

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まとめ

腸腰筋は股関節と骨盤を支える深層筋で、座位が長いと硬くなりやすい筋肉です。ストレッチは姿勢の調整や腰まわりの負担軽減、歩行動作の土台づくりを目指すアプローチの一つとして活用できます。姿勢別に無理なく選び、正しいフォームと頻度で続けることが大切です。

この記事のまとめ

腸腰筋は股関節を曲げ、姿勢と歩行に関わるインナーマッスル

ストレッチは寝ながら・立位・座位・道具を使う方法から状態に合わせて選ぶ

腰を反らさず脚を後ろに引き、20〜30秒キープを毎日続ける

痛みがある場合は中止し、専門職への相談を前提とする

個別のストレッチや体操に加えて、運動課題と認知課題を組み合わせた機能訓練の手段を検討したい場合は、MR技術を活用した「リハまるLite」の資料もご参考ください。導入の流れや現場での活用イメージをご紹介しています。